
- ココナラで依頼先を選ぶポイントを知りたい
- 取引中にトラブルが起きたらどうしよう
- 著作権や商用利用の権利は購入すべき?
スキルマーケットとして有名なココナラですが、これまで人に仕事を依頼した経験がない方が利用するとなると不安が付きまとうもの。
お金を払って依頼するため、金額以上に満足できる取引にしたいですよね。
しかし、SNSや口コミではココナラに対する悪い評判も見受けられるため、利用するか迷っている方もいるのではないでしょうか。
依頼を失敗しないために知っておきたいポイントは複数ありますが、とくに著作権や商用利用に関する知識は持っておかなくてはいけません。
著作権や商用利用、どの権利でどこまでの利用が許可されるか分からないよ……


権利ごとの利用範囲は記事で紹介しているから参考にしてね!
制作物の依頼では購入後の用途に応じて権利を買い取る必要があり、無断で利用範囲を超えてしまうと罰金や法的措置を取られてしまう恐れもあります。
本記事では、これからココナラで依頼しようと考えている方に向けて、ココナラがひどいといわれる理由や著作権に関する注意点、実際の依頼方法まで網羅的に解説しています。
実際にイラストを依頼した経験をもとに、失敗しない依頼先の選び方を紹介するので参考にしてください。
ココナラがひどいといわれる理由

ネット上では、ココナラに対する悪評がささやかれています。
そこで実際にSNSで口コミを調べたところ、以下の問題が見つかりました。
- 手数料が高い
- クレーマーがいる
- 制作物の質が低い
- 連絡が返ってこない
- 相場以下の価格設定で荒らされている
上記内容からも分かるように、出品者や依頼者に対する悪評が多く見受けられました。
ほとんどの場合でココナラの運営やルールが悪いわけではないため、憶測で「ココナラ=ひどい」と決めつけないようにしてください。
ここでは、ココナラの悪評について順番に詳しく紹介します。
1.手数料が高い
ココナラの販売手数料は、消費税込みで一律22%に設定されています。
ココナラ | 一律22% |
クラウドワークス | 10万円以下:20% 10万円~20万円:10% 20万円以上:5% |
ランサーズ | 10万円以下:20% 10万円~20万円:10% 20万円以上:5% |
クラウドソーシングでは、1度の依頼で10万円以上の売上があると手数料が安くなります。
しかし、イラストや動画、記事作成といった一般的な依頼は売上が10万円以下になるため、実質的な手数料は変わりません。
また、購入者にも20%の手数料がかかると勘違いしている方もいますが、紹介しているのは出品者にのみかかる手数料なので注意してください。

ちなみに購入者の手数料は5.5%だよ!
2.クレーマーがいる
クレーマーは主に出品時に直面する問題で、ココナラがひどいといわれる大きな原因となっています。
理不尽な理由で難癖をつけられるだけでなく星1評価を残していくこともあるため、クレーマーに当たってしまった方がココナラに悪い印象を持つのは当然でしょう。
とくに出品者側は取引相手を選べないため、有効なクレーマー対策がありません。
万が一クレーマーに当たってしまった場合は、仕方ないと割り切って静かにブロックするのがおすすめです。
3.連絡が返ってこない
出品者、購入者ともに突然連絡が返ってこなくなるというリスクもあります。
とくに、購入者として支払いを済ませたあとに連絡が途絶えると不安になりますし、今後利用したくないと感じてしまいますよね。
もし連絡が取れなくなった場合は、キャンセル対象に該当するかチェックしましょう。
キャンセル手続きの詳細は記事内で紹介しているので参考にしてください。
4.相場以下の価格設定で荒らされている
ココナラの利用ユーザー増加とともに相場以下の価格設定をしている出品が増えています。
価格が下がることは購入者にとってメリットが大きいと思われがちですが、必ずしもいいことばかりではありません。
下記の内容にもつながりますが、安い出品には安い理由があるということを理解していないと低品質な成果物に悩まされる原因になります。
参入者が増えると値下げ競争が起こりやすい傾向にあるため、ココナラで出品や依頼をする際は値段に気を配るようにしましょう。
5.納品された成果物の質が低い
納品された成果物に対する不満も、印象を下げる大きな要因となっています。
とくに不満が多かったのは、以下のような高いスキルが必須ではないジャンルです。
- 記事作成
- 文字起こし
- 動画編集
- コーディング
- 情報商材
制作物への不満が多いジャンルの特徴として、途中経過を共有されないという点が挙げられます。
たとえば、イラスト制作の依頼ではラフの時点で一度確認できるため、イメージと違う場合はその時点で修正をお願いできます。
しかし、上記のジャンルは納品されるまで成果物を確認できないため、完成後のイメージができません。
ポイント
すでに紹介した「相場以下の出品が多い」ことにもつながりますが、安すぎる出品者は青果物のクオリティが低い可能性が高いので注意しましょう。
ココナラ依頼時の著作権に関する注意点

ココナラで依頼したすべての制作物には著作権が付与されています。
著作権は複数の細かな権利から構成されており、一部の権利を譲渡してもらうことで自由に利用できるようになります。
反対に権利を保有していない状態で利用していると、気付かぬうちに違法行為をしてしまうリスクがあり、場合によっては罰金を払ったり収益を分割したりしなくてはいけません。
ポイント
商用利用や二次創作の権利をもらうためには追加料金が必要になることもあるので注意してください。
ここでは、ココナラで依頼する際に覚えておきたい利用範囲の権利について、イラスト作成の依頼を例に詳しく紹介します。

出品者によって権利の捉え方が変わるから実際に依頼するときは直接聞いてみてね!
商用利用に該当するケース
商用利用の線引きは出品者によって異なります。
商用利用という言葉は法律で規定されているわけではないため、共通認識として「利益を伴う営利目的の利用」と規定しています。
イラスト依頼において商用利用に該当する例は以下の通りです。
- イラストを使ったグッズの作成
- イラストの二次販売
- YouTube動画内での利用
- ライブ配信アプリでの利用
- 収益目的のブログや広告での利用
- お店の装飾や店頭POPでの利用
- 外部に公開するプレゼン資料での利用
イラストを使った媒体から利益が発生する可能性がある場合は、すべて商用利用に該当します。
つまり、ほとんどの用途は商用利用に該当するため、商用利用の権利は保有しておくのが得策です。
SNSアイコンでの利用は商用利用になるのかな?


趣味アカウントなら該当しないけど、どこかで収益が発生する可能性があれば商用利用になるかな!
ココナラでは基本料金に上記の権利が含まれている場合もありますが、万が一含まれていない場合は追加料金を支払わなくてはいけません。
利用範囲に関する情報は出品者の概要欄に書いてあることが多いので、必ず目を通すようにしましょう。
依頼先が決まっていればメッセージから直接用途を伝えるのがおすすめです。
著作権譲渡が必要なケース
何度も紹介していますが、商用利用やアイコンとして利用できる権利はすべて著作権の一部であり、部分的に譲渡してもらうことで使える幅が広がっていきます。
しかし、商用利用と著作権譲渡を明確に区別している出品者も多く見受けられました。
多くの出品者が著作権譲渡で規定している項目は以下の通りです。
- イラストを使ったグッズの作成
- イラストの二次販売
- 販売目的の加工
- 立体物の加工
- 別の絵師さんに二次加工を依頼
とくに、二次加工の許可に関しては著作権で厳しく規定されています。
出品者によってはあとからの購入も許可しているので、上記の用途で使う際に契約するのがおすすめです。

個人は基本必要ないけど、用途が広い企業は購入しておくのが無難かな!
「著作者人格権を譲渡しない」とは
イラストやVTuberモデルの依頼では「著作者人格権を譲渡しない」という旨の記載をよく見かけます。
著作者人格権とは、クリエイターの名誉や作品に対する思い入れを守るための権利であり、以下の要素で構成されています。
- 公表権:作品を公表するかの判断や公表時期を選べる
- 氏名表示権:作品が公表されるときに制作者の名前を表示するか選べる
- 同一性保持権:作品を無断で修正・加工されない
- 名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利:性的表現や暴力的表現といった名誉を害する使用を禁止する
たとえば「イラスト使用時に自分の名前を記載してください」という一文は頻繁に見かけますし、18禁コンテンツでの使用を禁止する表記は珍しくありません。
また、著作者人格権は法律により譲渡できないようになっています。
ポイント
著作者人格権は譲渡できませんが、用途に応じて権利を行使しないという選択をすることで自由に使えるようになります。
つまり「著作者人格権を譲渡しない」とは上記4つの権利を手放さないということであり、「権利を行使しない」旨の契約を結ばないという意思表示になります。
ココナラのよくあるトラブルと対処法

ココナラを利用する際に、万が一トラブルが発生してしまった場合の対処法を解説します。
出品者によってはトラブルに発展するケースもありますが、起こってからでは冷静な判断ができません。
依頼前に主要なトラブルと対処法ついて理解しておきましょう。
トラブル1.相手から返信がない
最も多いトラブルは相手から返信がないことです。
とくに、代金を支払った後に連絡が取れなくなると不安になってしまいます。
連絡が遅い出品者もいますが、見落としや何らかの問題が起きている可能性もあるので、まずは催促の連絡を送って様子をみましょう。
ココナラでは、一部の場合を除いて依頼者からのキャンセルはできませんが、以下2つの条件を満たす場合は依頼者からキャンセル申請できます。
- トークルームで出品者からの連絡が4日間以上途絶えた場合
- 購入者が最終メッセージ送信者である場合
上記の条件を満たすと、該当のトークルームに「キャンセルをリクエスト」が表示されます。
キャンセルリクエストを送信後、24時間以内に出品者からの返信がなければキャンセル成立です。

依頼先が悪質な出品者だったとしても制度を利用して焦らずに対応しよう!
トラブル2.キャンセルと返金
すでに紹介しましたが、ココナラでは原則購入後のキャンセルはできません。
やむを得ない理由でキャンセルする際は、以下の手順で手続きを進めてください。
- キャンセルしたい旨を出品者に連絡
- 出品者からキャンセルリクエストを送信
- キャンセルリクエストを承認
- 返金手続き
キャンセルが承認された場合は、サービス手数料込みで代金が返金されます。
返金には最大で1ヶ月から2ヶ月かかるので覚えておきましょう。
トラブル3.購入手数料
ココナラで依頼する際は、1回の購入につき5.5%のサービス手数料がかかります。
サービス手数料は依頼の代金とは別に支払わなくてはいけないため、実際に支払う金額が表示金額より高くなることでトラブルにつながります。
手数料に関する問題は依頼側が注意すべきことなので、依頼を確定する前に手数料を含めた金額を計算しておきましょう。
ポイント
有料オプションの追加購入にも手数料がかかります。無駄な手数料を削減するためにも支払いは一度にまとめるようにしましょう。
ココナラ依頼を失敗しない3つのポイント

ココナラに限らず、ネット上で依頼する際は出品者選びがもっとも大切です。
出品者によって成果物やコミュニケーションの満足度が変わるため、なるべく失敗しないための選び方を事前に知っておきたいですよね。
ここでは、ココナラで依頼する際にチェックしておきたい項目について紹介します。
1.出品者ランクを参考にする
ココナラでは、優良出品者を見つけやすくするためのランクが設けられています。
- レギュラーランク
- ブロンズランク
- シルバーランク
- ゴールドランク
- プラチナランク
直近3ヶ月の実績や累計評価をもとにランク決めされており、ランクが高いほど優良出品者である確率が高くなります。

ランク以外にもPRO認定ラベルから優良出品者を探せるよ!
PRO認定ラベルとは、その名の通り特定分野のプロであるという証明であり、獲得するにはココナラ独自の審査を通過しなくてはいけません。
ランクバッジとPRO認定ラベルは出品やプロフィールに表示されているため、優良出品者を選ぶ際の指標として活用してください。
2.メッセージでやり取りの様子を見る
ココナラで依頼する際は、購入前にメッセージから質問してみるのがおすすめです。
メッセージのやり取りで確認するポイントは以下の3つです。
- 返信スピード
- 回答の丁寧さ
- 言葉づかい
購入後に態度が変わるケースもありますが、事前の対応がいまいちだと感じた出品者を避けることはできます。
どんなに評価がよくても、自分と相性が悪い出品者では円滑なコミュニケーションができません。
とくに、1からオーダーメイドする場合はお互いの意思疎通が大切なので、実際に購入する際は事前にやり取りしてから出品者を選ぶようにしましょう。
3.安すぎる出品を避ける
実務や相場に対して値段が安すぎる出品は避けるようにしましょう。
何度も紹介していますが、ココナラの出品者が増えたことで値下げ競争が起こり、値段相場を遥かに下回る出品が目につくようになりました。
しかし、特定分野のプロや現場で働いている方は、相場以下つまり自分の価値を下げるような値段では出品しません。
安すぎる出品にはそれなりの理由があります。
たとえ説明欄やポートフォリオが充実していたとしても、値段相応の仕事しかしてもらえないということを理解しておきましょう。
ココナラの依頼方法5ステップ

登録から購入、納品までの流れを5ステップで解説します。
- アカウント登録
- サービスを検索
- サービスを購入
- 出品者とのやり取り
- 納品・評価入力
とくに形がある制作物の依頼では、メッセージや見積もりで出品者とイメージを擦り合わせることが大切です。
ここではイラスト依頼を例に具体的な手順を紹介します。
ステップ1.アカウント登録
ココナラ
公式サイトにアクセスして、無料のアカウント登録を済ませましょう。
記事内ではPCの画面で解説していますが、ココナラのアプリからも同様の手順で登録できます。
具体的な登録手順は以下のとおりです。
step
1会員登録をタップ

ホーム画面から「会員登録」をタップします。
すでにアカウントを持っている方はログインしてください。
step
2メールアドレスを入力

ログイン画面が表示されるのでメールアドレスを入力します。
メールアドレスのほかに、GoogleやTwitterのアカウントでもログインできるので好きな方法で登録してください。
step
3必要情報を入力して仮登録

ユーザー名や性別といった必要項目を入力して登録ボタンを押します。
入力した個人情報は信用保持のために利用されます。

依頼する側とはいえお金が動く取引だから少し詳しい情報必要なんだよ!
step
4本登録メールのURLをタップして完了

必要な情報を入力すると、仮登録が完了し本登録用のメールが送信されます。
届いたメールに添付されているURLをタップすると登録が完了し、ココナラのトップ画面に切り替わります。
ステップ2.サービスを検索

ホーム画面の「サービスを探す」もしくは検索窓から依頼内容に応じたジャンルを選択します。
試しに「sns アイコン」で検索してみたところ、2,160件の出品がヒットしました。
上記画像にもあるように、ココナラの出品者には以下2種類のランクが設けられています。
- 出品者ランク
- PRO認定
ランクが付与されている方は実績があり信頼できる出品者です。
依頼する方を選ぶ際の参考にしてください。
ステップ3.サービスを購入

依頼したいサービスを見つけたら購入手続きを進めていきます。
すでに紹介していますが、イラストや動画、VTuberモデルといった制作物を依頼する際は、購入前に必ず見積もりするようにしましょう。
ポイント
見積もり専用フォームと質問用のメッセージ機能のどちらから連絡しても構いません。いきなり購入するとトラブルの元となるので注意してください。
支払情報を入力して決済を完了すると「依頼した」ということになり、出品者が仕事を開始してくれます。
ステップ4.出品者とのやり取り

購入手続きが完了すると自動で専用チャットが作成されます。
出品者とやり取りできるので、イメージを擦りあわせながら制作を進めてもらいましょう。
筆者のやり取りの一部を添付しておくので、やり取りのイメージを掴みたい方は参考にしてください。
下書きや制作中の段階でメッセージが来ることもあるので、通知に気付けるようにアプリをダウンロードしておくのがおすすめです。
ステップ5.納品・評価入力

制作物が完成し納品に同意すると、出品者から最終確認のメッセージが送られてきます。
最終確認を済ませて出品者からの「正式な納品」が送られてくると取引終了となり、トークルームがクローズされます。
ポイント
クローズ後は修正やメッセージのやり取りができなくなるので注意してください。
まとめ:ココナラで依頼を失敗しないためには事前準備が必要
本記事では、ココナラがひどいといわれている原因を探るとともに、依頼時の注意点についても詳しく解説しました。
ココナラがひどいといわれている最も大きな原因は、悪質なユーザーが多いことです。
実際に、記事作成に当たりSNSから口コミを探したところ、運営に関する悪評はほとんど見当たりませんでした。
ココナラの悪評は出品者や購入者の問題が多かったね。


だからこそ失敗しないポイントを知っておけば回避できるトラブルもあるよね!
記事内では、イラスト依頼した経験から著作権や依頼先の選び方について事前に知っておきたい内容を紹介しています。
実際の画像とともに詳しい依頼手順まで紹介しているので、ココナラでの依頼を考えている方は記事内容を確認してから発注先を検討してください。